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細く長い麺がくるくる巻かれた、丸まげ状の手延べ素麺。
そのユニークな形が、大門素麺の特徴です。
大門素麺が作られるのは、10月から3月にかけて。
大門素麺の産地・大門地区では、凍える寒さの中、
素麺づくりが行われます。長年の勘による生地づくり、
夫婦のあうんの呼吸による丁寧な手作業などによって、
強いコシとなめらかな喉ごしを持つ素麺が作られています。
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大門地区に素麺作りの製法が伝わったのは江戸後期。
村人の1人が能登・蛸島で
加賀藩の御用素麺を作っている生産者から
製法を習ったのが始まりといわれています。
その製法は村内に広がり、
最盛期(昭和初期)には60軒以上の農家で作られていました。
今は13軒の生産者が昔ながらの味と形を守り伝えています。
160年以上の歴史を持つ大門素麺は、
昔から包装紙に生産者の名前が入っていることも特徴。
作り手の真心も一緒に届けられています。

大門地区で大門素麺作りが始まった1848年から
ずっと生産し続けている黒田家の4代目です。
40年以上前に本格的に作り始めました。
美味しさの肝心要は、生地に加える塩加減。
その加減ひとつで麺のコシや強さが決まります。
その日その日の塩加減は、すべて経験による勘。
作り方にマニュアルはなく、
体で覚えるしかありませんでした。
作業の細部に至るまで、しっかり体に染みこんでいます。![]()
仕事にとりかかるのは、夜の11時から。
相棒仕事なので、仕込みは1人ではできません。
ほとんどの生産農家(11軒)が夫婦で作られています。
私のところもそう。何も言わなくても通じ合う。
いわば、あうんの呼吸ですね。
私は、美味しいものを作るだけ。
それ以上のことは何もありません。
ただ、伝統は守っていかなければいけないと思っています。

昔は生地を手でこね、足で踏むなど、すべてが手作業でした。
今は機械化が進みましたが、はさにかけるところから仕上げまでは今も手作業です。
最も大変なのが、丸まげの形を作る作業。
完全に乾かないうちに丸めなければいけません。
| 1.きじをかく。 | ばん板の外側から中側に向けて切り、 うず巻状に大きな鉢に巻き込んでいく。 |
| 2.太よりから細より | 以前は手よりだったが、現在は自動巻き機によって 麺の太さが2.7cmから0.9cmになるまで細くしていく。 そして、うず巻き状に鉢の中へ入れる。 |
| 3.かけ場 | かけ場機で細く延ばしながら、8の字型にかける。 |
| 4.むろ箱に入れて寝かせる。 | むろ箱に入れて寝かせた時。 |
| 5.はさにかける。 | むろ箱から出し、手と足を使って約60cmにし、はさにかける。 順に1m・1.3m・1.7mに延ばし、箸しん棒でくっつかないように広げる。 |
| 6.乾す | 現在は、室内の多数の扇風機を当て乾かす。 |
| 7.おろす。寝かせる |
はさから下ろし、箕に入れる。 |
| 8.まるまげ | 手で切りながら、丸まげ状にする。 |
| 9.包装 | 4つずつ、ひょうし木でおさえ、仮包装する。 |
| 10.乾燥 | 10日間、本乾燥。包装の仕上げをし、段ボールに詰める。 |




















