われらアグリ応援団 第7回「ごはんを食べよう!」

2021.12.20

心から発する言葉に力

 

富山の農業はおコメを食べてもらわなきゃ始まらない。

そのために何ができるか。

できることからやっていこう。

とても地道だが、最も大切な活動に、富山県内の女性たちが取り組んでいる。

「みんなでごはんを食べよう!」運動である。

富山市のJAなのはな女性部の活動におじゃました。国道8号の豊田東交差点のそばにある本店で、2日間にわたって「富富富」のパックを配るのだという。ちょうど店内で衣類展示会が開かれていて、赤いはっぴを来た女性部員たちがパックごはんを手渡していた。

女性部長の谷井悦子さんに話を聞くことにした。JA富山県女性組織協議会の会長も務める心優しき女傑である。

谷井さんは消費者の米離れに強い危機感を抱いているという。なのはなでは10年以上前から、その日に作ったおにぎりを東富山や呉羽の駅前で配ってきた。子どもたちに朝ごはんを食べてもらいたいという思いからだ。協議会の方針を受け、富山県内のJA女性部は全国に先駆けてこうした活動を進めてきた。

だが、2020年はコロナで中止。このままではいけないと、感染症対策を徹底した上で、新たな企画「みんなでごはんを食べよう!」に装いを変えて活動を再開した。

なのはなでは、手で握っていたおにぎりを「富富富」のパックに変えた。気軽に温めて食べてもらい、ファンを増やしたいのだという。谷井さんは「おコメはみんなに力を与える。コメと水さえあれば生きていけますよ」と彼女らしい表現で熱い思いを語った。

そう言えばJA氷見市で取材したときも、女性部長の村田美知子さんが「私は本当におコメが大好きなんです」とおっしゃっていた。この活動に取り組む女性たちは、みんなごはんが好きだという。そこが、とても良い。

心から発する言葉には力がある。

 

▲本店来場者にパックごはんをプレゼントするJAなのはな女性部

 

▲グリーンひみ前でパックごはんをプレゼントするJA氷見市女性部

 

 

○執筆者

本田光信(ほんだ・みつのぶ) 1966年生まれ、魚津市在住。平成が始まった1989年に一般紙の記者になり、社会部や文化部などで30年間執筆。退職後フリーになり、今年から日本農業新聞富山通信部ライター。かつて化石の発掘にのめりこんだ時期もあり、オウム事件の連載をしながら恐竜の足跡発見をスクープするなど記者としては変わり種。著書に「とやま恐竜時代」、共著・共同執筆多数。「文藝春秋」「新聞研究」などにも執筆歴あり。