われらアグリ応援団 第13回「富山米はうまい」

2022.04.22

今こそ買って食べよう

 

 富山米を日々味わいながら、全国のコメも少しずつ食べるようにしている。

 結論を言えば、うまいコメはうまい。そして「富山米はうまい」と思う。

 ことし発表された日本穀物検定協会の食味ランキングでは、北陸3県から出品した令和3(2021)年産のコメはすべてAランクだった。特Aを逃して残念がる人の気持ちはよく分かるが、いま一度考えてみてほしい。

 Aランクは食味評価のエキスパートたちが外観や香り、味、粘り、硬さなどを基準米と比べた結果、「良好」と認めた証である。うまいというお墨付きをいただいた上、太鼓判を押されたようなもの。受け止めにくいかもしれないが、素直に喜べばいい。

 ちなみに、比較の基準にしているのは全国複数産地の「コシヒカリ」のブレンドだという。まずいコメではないだろうから、その違いはきっと微妙だ。産地を限定して出品している魚沼産でさえ、なぜか特Aに届かない年があったという事実を知ってほしい。

 特Aが、食味ランキングに初めて登場したのは平成元(1989)年のこと。当時は13だった特Aの数も、品種改良が盛んになるにつれて増え、今では3~4倍に膨らんでいる。全国を見渡すと、県域より狭いエリアでブラッシュアップしているような産地品種が有利にも見えるが、気のせいか。むしろ特Aの常連として堂々と居座るようになった北海道の「ゆめぴりか」などは「敵ながらあっぱれ」な存在で、富山米の真のライバルとも言えよう。

 というわけで、Aはうまいコメだし、特Aも昔に比べてありがたみが薄れている。そもそもコメの味は田んぼごとに変わるというから、ランキングに一喜一憂するより、長所をいかに伝えるかに心血を注いだ方がいい。健康に良く、環境にも配慮していることをどう訴えるかも、ますます重要になる。自信をもって富山米をアピールしよう。

 では、食味を磨き続ける農家の皆さんの努力にわれわれ消費者が応えるには、どうすればよいか。

 コメを買って食べることだ。

 富山米はちゃんとしたやり方で炊きさえすれば、どんな食材よりもおいしくなる。

 

▲ Aコープウインズ食鮮館で発売直後に並べた「富富富」

 

▲スポーツの賞品としても喜ばれる富山米

 

▲「富富富」の収穫を学ぶ南砺福野高校の生徒

 

 

〇執筆者

本田光信(ほんだ・みつのぶ) 1966年生まれ。平成の幕開けとともに一般紙記者になり、報道・編集の現場で仕事をしてきた。デスクなどを務めて退職し、フリーとして活動。2021年から日本農業新聞富山通信部ライター。著書や共同執筆による出版多数。「文藝春秋」、日本新聞協会「新聞研究」などに執筆歴あり。