農協の自己改革について
平成27年に開催された第27回JA全国大会におきまして「農業者の所得増大」「農業生産の拡大」を最重点課題として、JAグループが一体となった「自己改革」に取り組むことが決議されました。
また今年の5月27日に開催しましたJAとなみ野の第22回通常総代会において「JAグループの自己改革の実践に関する特別決議」全会一致で採択されたところです。
JAとなみ野では、この趣旨を踏まえ、本来あるべき農業者に軸足を置いた事業展開と組合員本位の組織づくりに努め、次のことについて自己改革を行います。
①コメの全量買取販売
②複合経営
③各種営農支援施策
④組合員アンケートの実施
①コメの全量買取販売について
平成29年産米より生産者の皆様から出荷いただく全てのコメ(屑米を除く)
を買取販売とします。これまでの受託販売から買取販売をすることでJAとなみ野
が責任を持って販売し販売額の向上に努め、生産者の所得向上を図ります。
また、実需者から要望の強い業務用米(外食・中食)の取り組みを早期に確立
することで、優良で安定した供給先を確保し、今後も安定して米の生産が出来る
より良い環境づくりを整備します。
【平成29年度の取り組み状況】
つくばSD2号:189ha(92経営体)・・・セブン・イレブン(チルド弁当)
あきだわら : 102ha(51経営体) ・・・牛丼の吉野家
②複合経営の推進について
米政策の見直しにより米を巡る情勢が不透明な中、主穀作(米・麦・大豆)と
園芸作物(たまねぎ・にんじん・ブロッコリーなど)を組み合わせた複合経営を
拡大し農業所得の向上を図り経営基盤の強化を図ります。
複合経営拡大に向けて平成30年産たまねぎの栽培面積拡大をめざします。
栽培面積200ha、収穫量10,000㌧(目標)(平成29年産118ha)
【面積拡大に対応するため平成29年度に取組む、たまねぎ関連の施設整備】
◇平成29年度産地パワーアップ事業(国庫事業、平成28年度補正)
●たまねぎ選別設備改修
(取得場所)砺波市五郎丸105-1
(取得年月)平成29年6月
(処理量) 10,000㌧(150㌧/日)
(主な整備)カメラやセンサーによる選別、クリップ式搬送仕分けライン、
出荷用積み込みロボットの増設
●たまねぎ乾燥施設
(取得場所)南砺市苗島172-1
(取得年月)平成30年2月
(規模,能力)2000㎡ 5400㌧
◇自己資金による整備
●鉄コンテナ
(取得基数)8,200基
(取得年月)平成30年3月
③各種営農支援施策について
持続ある地域農業の確立と、となみ野米の戦略に基づいた販路拡大を目指します。
また、複合経営の推進により農業経営の基盤強化に努めます。
●土づくり助成事業
高品質で良食味なとなみ野米の安定生産を図るため、珪酸質資材をはじめ堆肥などの
有機質資材や地力増進作物に助成します。
●業務用米(つくばSD2号・あきだわら)生産拡大事業
業務用米への供給が不足する中、生産体制をいち早く確立し、優良で安定した販売先
を確保します。
●早生品種「てんたかく」の生産拡大事業
てんたかくの作付を拡大し実需者からの要望に対応するとともに、コシヒカリ偏重による
労働力と機械施設の過剰投資を是正します。
●たまねぎ生産規模拡大事業「定植機」
たまねぎ生産の規模拡大により経営基盤の安定を図るため定植機を導入する経営体に対し
導入費用の一部を助成します。
●となみ野園芸生産拡大支援事業
園芸生産の拡大を行う生産者を支援するため、購入した種子・苗等の購入代金の一部を
助成します。
●園芸生産加速化事業
園芸作物の生産拡大を加速し「となみ野型複合経営」を定着させるため、園芸生産の新規導入
や生産拡大に取り組む経営体に農機具購入費の一部を助成します。
④組合員アンケートについて ※8月に実施しました
組合員の皆様とJAとの関係を今一度見つめなおし、出資者であり利用者である組合員のための
本来あるべき組織づくりの再構築を目的とするため、組合員アンケートを実施いたしました。多様なご意見をいただき、誠にありがとうございました。
1.実施目的
〇多様化するJAの組合員(正・准)の実態(ニーズ、JAへの意識)を分析し、施策実践につなげます。
2.実施方法
〇正組合員から1,000名、准組合員から2,000名を無作為に選定させていただき、アンケートを郵送し、
回答を返送していただきました。