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われらアグリ応援団 第40回 「女性協70周年」

たま吉くん
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われらアグリ応援団 第40回 「女性協70周年」

 さらなる飛躍を

 

女性たちの「パワー」にはいつも驚かされる。パワーと書いたが、それは力強さだけを意味するのではなく、明るさやしなやかさ、反応の良さ、共感力、感情の波及力などいろんな意味を込めて表現させていただいた。

以前から薄々そう感じていたが、富山県JAグループの女性たちを取材するようになってからは「確信」に変わった。大会や講演会、パーティー、小さな会合など状況は違っても、彼女たちはいつも明るくノリが良い。つぼにはまると、ものすごく盛り上がる。

ことし、JA富山県女性組織協議会は1954年の結成から70周年を迎え、3月には富山電気ビルで盛大なパーティーを開催した。彼女たちはもちろん、大事なところはきっちりと押さえる。庵雅江副会長の音頭でJA女性組織綱領を唱和し、着物姿であいさつに立った村田美知子会長は歴史を踏まえた上で「さらなる飛躍を遂げるため、心一つに前進したい」と力強く呼びかけた。最後のあいさつには、全国でもまだ少ない女性組合長でもある谷井悦子副会長が登壇し、歴史の節目を祝う宴を堂々と締めくくった。

この日のメインイベントは南砺市出身の歌手、古瀬ゆうきさんと富山市のピアニスト、本定佳子さんによる演奏で、出席者は優しく豊かな歌声に聞き惚れていた。

それともう一つ、JA氷見市女性部による「ショータイム」も絶品だった。前田利長の兜をかぶったおじいさん役と、髪に手ぬぐいを巻いたおばあさん役の女性部員2人が、来賓席の富山中央会長や県青協会長をも引き込む軽妙なトークで、会場を爆笑の渦に巻き込んだ。直前に報じられた大谷翔平選手の結婚など社会の出来事だけでなく、来賓がこの日語ったあいさつの中身までも明るい笑いにアレンジし、まさに「当意即妙」の芸だった。

芸と言えば、昨年末に開かれた女性大会で、JAあおば女性部が披露した大相撲のコメディーも楽しかった。腹を抱えて笑いながら、彼女たちのチームワークに脱帽した。あおば女性部はほかにも、珠玉の芸を持っているという。

富山県は男性社会とよく言われる。元気な若手ならまだしも、年配男性が幅を利かせていて、暗い色の背広でびっしりと埋まった会合はとにかく息苦しい。内容があればまだ良いが、取材していてつまらないものは始末に負えない。これはあくまでも主観であり、かく言う私自身も、そのような年配男性の一人であると自覚している。

女性がもっと正当に評価されて堂々と活躍する社会に、そして若い人たちが生き生きと物事をリードする社会になれば、きっと風通しが良くなる。わたしたちの代で変えなければならない。そうしなければ、この国の少子化に歯止めなどかかるはずもない。

 

日本農業新聞富山通信部ライター 本田光信

 

▲歴史の節目を祝う記念パーティー

 

▲優しい歌声で会場を魅了した古瀬ゆうきさん

 

▲古瀬さんを応援するJAとなみ野女性部