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われらアグリ応援団 第62回 「農業女子」輝く姿を写真に

たま吉くん
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われらアグリ応援団 第62回 「農業女子」輝く姿を写真に

農業女子たちのいきいきとした表情が、現代グラスアートの拠点を彩った。

富山市の農業写真家、藤﨑優子さんの作品展「掌(たなごころ)」。会場は富山市ガラス美術館である。「掌」という展覧会名には、女性たちの手に宿る心や大地への愛情を伝えたいという思いがこめられている。

飾られた作品は、農村の穏やかな風景とそこに生きる人々を写した58点。このうちモデルになった富山県の女性は36人で、男性も2人いる。私がこれまでに農業現場の取材で出会った方々も写真の中で微笑んでいて、不思議な感じがした。海外から訪れた若者たちがそれらの写真に見入り、英語で感想を述べあう姿を見たときには何だか誇らしい気持ちになった。ガラス美術館は昨年、ニューヨーク・タイムズ紙が富山市の魅力のひとつとして紹介したこともあり、国内外からたくさんの人が訪れている。

ところで、作者の藤﨑さんとは何者なのであろうか。

鹿児島市出身。夫の転勤で国内を転々とし、今は富山市で暮らしている。

そのような日々の中で出会ったのが、カメラであり、農業に汗を流す女性たちだった。一期一会という言葉があるが、そのときどきの出会いが、彼女を「農業写真家」の道へといざなった。富山に来てからも100人以上の女性を撮影したほか、「とやま楽農学園」に通って農業を学んでいるという。会場には、学友が満面の笑みでキャベツを抱える写真もある。一つ一つの出会いを心から楽しんでいるように見える。

「私は写真の力を信じています。農業の現場にはこんなにも美しい輝きがある。本当の魅力を発信したい」と藤﨑さん。撮影に協力した農業女子たちには「これからも自信を持って輝き続けてほしい」と願い、作品を鑑賞する人には「農業を身近に感じてもらえたらうれしい」という。

大勢の人でにぎわう作品展を見終えてガラス美術館を出た。

西町交差点を渡ったら、ちょうど市電が向かってきた。よく見ると「ほおばる幸せ。富山米」のラッピング電車である。あわててカメラを取り出し、美術館と電車が写り込むように構えてシャッターを切った。あいにくの曇り空で、色も構図も今ひとつだが、芸術と農業のコラボレーションといえなくもない。偶然の出会いで撮った写真を大切にしよう。

 

日本農業新聞富山通信部ライター 本田光信

 

▲藤﨑さん(右)が1月に開いた写真展

 

▲作品「穏やかで優しい時間」(福蜜柿生産者、南砺市)