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われらアグリ応援団 第65回 「神明地区の挑戦」 就農の夢支える

たま吉くん
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われらアグリ応援団 第65回 「神明地区の挑戦」 就農の夢支える

「ぽろたん」という栗がお気に入りなのだという。

その苗木を畑に植えた青年と出会った。富山市の神田雄基さん(32)。栗の木といえば、山里をイメージしがちだが、畑は「街なか」に近い場所にある。

「農業をやりたい」と考えた神田さんが頼ったのが、富山市の神明地域おこし協議会だった。この協議会は農家だけでつくる組織ではない。自治振興会やPTAなど地域の団体が参加している。昨年の春に発足したばかりだが、農家と地域の人たちが力を合わせてエネルギッシュな活動を繰り広げている。

ブランド化を進めている特産「名水神(めいすいしん)かぶら」の公式キャラクター「かぶらん」は、地元の小学生たちが考えた複数案から、住民たちによる投票イベントで決定した。ほかにもサツマイモや田んぼの農作業体験、お米の食べ比べ会、運動と農作業を組み合わせたアグリスポーツ、ヒマワリ畑プロジェクト、もちつき大会など、さまざまな事業を年に20回も重ねたという。農業の営みを生かしながら、地域を盛り上げている。

そして、もっとも力を入れているのが、就農を目指す人を受け入れるための環境整備である。地域内でマッチングできる遊休農地などの情報を集めて整理し、希望者にあっせんしている。神田さんはこうした情報をネットで知り、「若手ががんばっている神明地域で農業に取り組みたい」と考えた。米や小松菜を作る「神明おのがわ農園」の各川豊章さんから米作りを教わりながら、この4月、栗の苗木12本を畑に植えた。3、4年で収穫できるまでに育て上げるのが目標で、将来的には20本程度に増やしたいという。ちなみに「ぽろたん」という栗の品種は、渋皮がむきやすいのが特徴だ。神田さんは「私も妻も栗を食べるのが大好き。実際に食べて、甘くておいしいと思ったのがこの品種だった。将来は田んぼと栗園を経営し、野菜にもチャレンジしたい」と夢を語っていた。

4月21日の夜、2年目を迎えた神明地域おこし協議会の総会がJAなのはな西部支店で開かれ、神田さんを含む若手新会員が紹介された。それぞれに張り切っている様子が伝わってきた。 JAなのはな理事の上田秀夫さんによると、「神明地区のがんばり」が、西部支店管内の他地区の若手農家も触発しているという。

若い人たちが、日本農業の大きな課題ともいえる高齢化や後継者難といった荒波に立ち向かっている。とても頼もしく、楽しみでもある。今年はどんな活動が生まれるのだろうか。

 

日本農業新聞富山通信部ライター 本田光信

 

▲栗の苗木を植えた神田さん(右)と各川さん

 

▲神明地域おこし協議会の総会

 

▲「かぶらん」を紹介する小学生と農家