われらアグリ応援団 第68回 「富山ブラック」 食と農の力を実感

われらアグリ応援団 第68回 「富山ブラック」 食と農の力を実感
○この夏、黒大豆エダマメの「富山ブラック」に、はまってしまった。
○食べるときは、さやごと水で洗い、たっぷりの塩でもみ込む。沸騰させたお湯に入れ、すぐに塩加減を確かめて、3~5分の短い時間でさっとゆで上げる。「やや硬め」にゆでるのが、こつのようである。ちなみに私の好みのゆで時間は4分だ。
○このエダマメを毎日のように食べていたら、軽い運動を始めた時期も重なったからか、緩んでいた筋肉がちょっと戻り、おなかまわりの脂肪も少しばかり減ったような気がする。あくまでも、通販のテレビコマーシャルで言うところの「個人の感想」だが、血圧の上昇を気にしている私にとっては、ラーメンの富山ブラックより安心して食べられる。
○黒大豆エダマメ「富山ブラック」の品種名は「たんくろう」。こくと甘みに定評があるエダマメである。産地のJAいみず野管内(射水市)では、17の経営体が42㌶で栽培している。ことしは大雨などの被害もなく、順調に育ったという。エダマメは鮮度が命。農家のみなさんは早い人だと夜中の3時から収穫を始め、予冷管理を徹底している。
○地元射水市の小中学校では、この「富山ブラック」を給食のメニューにしている。2学期にかけて各校2回、塩ゆでしたものなどを子どもたちに振る舞うことになっている。期間中、JAが、重さにして500㌔分のエダマメを給食用にプレゼントする。
○東明小学校で行われた贈呈式では、塚本清組合長が子どもたちに直接、語りかける場面があった。「おコメでもエダマメでも、ひと粒の種から大きくなり、たくさんの種がとれる。とても不思議なことだと思う。みなさんには、農家の人が手をかけて一生懸命に育てていることを知ってほしい」と語り、鳥や虫から守るために、おいしく育てるために、農家が心をくだいていることを伝えた。
○取材していて驚いたのは、子どもたちの学ぶ意欲である。
○質問タイムでは次々に手を挙げ、計9人の児童が、知りたいこと、疑問に思っていることを尋ねた。「なぜエダマメのさやに3粒入ったものが多いの?」「エダマメって外国にもありますか」。素晴らしい質問がいくつも飛び出し、JAの担当者が全力で答えていた。
○校長先生の言葉が印象に残った。
○「地元の農家が愛情をこめて育てた食材は、子どもたちの成長を支えるだけでなく、食べることの喜びを感じさせてくれる特別な贈り物です。この給食は、身近な場所でどんな農産物が栽培され、食卓に届いているのかを学ぶことができる貴重な機会になっています。そして何よりも、学校と地域との結びつきが強まることがうれしい。地域の人に支えられていることを子どもたちが実感することで、ふるさと射水への愛着も深まるはずです」
○食と農の持つ力というものを、あらためて考えさせられた取材であった。
日本農業新聞富山通信部ライター 本田光信

▲「富山ブラック」の魅力と農家の苦労を伝える塚本組合長

▲子どもたちに自慢のエダマメを贈呈

▲児童の質問に真剣に答えるJAの担当者